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単眼鏡での盗撮は逮捕される?ドアスコープ盗撮の罪・刑罰・不起訴となるポイントを弁護士が解説

カテゴリ: 犯罪・刑事事件  公開日:2023年10月05日(木)

単眼鏡を使ったドアスコープ盗撮はどんな犯罪になる?成立する罪・逮捕リスク・不起訴のポイントを弁護士が解説

単眼鏡での盗撮は逮捕される?ドアスコープ盗撮の罪・刑罰・不起訴のポイントを弁護士が解説

「単眼鏡を使ってドアスコープから部屋の中をのぞいてしまった」「スマホを単眼鏡に接続して室内を撮影してしまった」「後から考えると盗撮に当たるのではないか」と不安になって、このページにたどり着かれた方も多いと思います。

近年、マンションなどの集合住宅に侵入し、玄関ドアのスコープに単眼鏡を押し当てて室内を盗撮する手口が問題になっています。スマートフォンのカメラ機能と組み合わせることで、動画撮影や保存も簡単にできてしまうため、刑事事件として重く扱われる傾向にあります。

本記事では、単眼鏡を使ったドアスコープ盗撮で実際にどのような犯罪が成立しうるのか、逮捕のリスク、不起訴や前科回避の可能性について、弁護士の立場から分かりやすく解説します。

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鈴木淳也総合法律事務所ロゴ 東京都墨田区、錦糸町駅そばの鈴木淳也総合法律事務所です。当事務所では、盗撮・撮影罪・迷惑防止条例違反などの刑事事件について、多数のご相談・ご依頼をお受けしてきました。

? この記事の目次

1 単眼鏡を使ったドアスコープ盗撮の仕組み

玄関ドアのスコープ(ドアスコープ)は、本来、「室内側から外の訪問者を確認するためのもの」です。レンズの構造により、近距離の広い範囲を小さくして見ることができるようになっており、外側からのぞいても通常は室内の様子は見えないようになっています。

一方、単眼鏡は遠くの狭い範囲を拡大して見るための光学機器です。カメラのズームレンズと同じように、光を屈折させることで像を拡大します。

ドアスコープ+単眼鏡の組み合わせ

  • ドアスコープ:近いものを縮小して見せる
  • 単眼鏡:遠くのものを拡大して見せる
  • 2つを組み合わせることで光の屈折が打ち消し合い、室内がほぼそのままの大きさで見えてしまう

この原理を悪用すると、玄関の外側からドアスコープに単眼鏡を押し当てるだけで、室内の様子をはっきりと盗み見ることが可能になります。さらに、単眼鏡にスマートフォンを装着すれば、そのまま静止画や動画として撮影・保存することもできます。

よくある状況の一例

  • 住人が在宅とは知らず、室内で着替えや入浴準備をしているタイミングを狙ってのぞき見・撮影
  • 特定の部屋を繰り返し狙い、何度もドアスコープに単眼鏡を押し当てる常習的な行為
  • 録画した動画や写真を個人的に保存したり、他人に送信・共有する行為

加害者側は「直接身体に触れていない」「短時間のぞいただけ」と軽く考えていることもありますが、現在の法律では、れっきとした盗撮・性犯罪として重く評価されうる行為です。

2 単眼鏡を使った盗撮で成立する犯罪

単眼鏡盗撮で成立しうる犯罪のイメージ

単眼鏡を使ったドアスコープ盗撮では、1つの行為から複数の犯罪が同時に成立する可能性があります。ここでは代表的なものを整理します。

⑴ 迷惑防止条例違反(いわゆる盗撮行為)

各都道府県には、いわゆる「盗撮」を取り締まるための迷惑防止条例が定められています。条文の内容は都道府県ごとに異なりますが、たとえば大阪府の条例では、次のような規定があります。

第6条3項(要約):「住居・浴場・更衣室など、人が衣服を着けない状態でいる場所において、その姿態をのぞき見したり、みだりに撮影してはならない。」

単眼鏡を用いて、室内で着替えている姿などをドアスコープからのぞき見たり、撮影した場合には、このような迷惑防止条例違反に該当する可能性が高いといえます。

迷惑防止条例違反の法定刑(例)

  • 撮影した場合:1年以下の懲役または100万円以下の罰金
  • のぞき見のみの場合:6か月以下の懲役または50万円以下の罰金

※具体的な刑の重さは、都道府県の条例によって異なります。

ただし、「公共の場所」に限定している条例もあり、住居内の盗撮が条例の対象にならない地域も存在します。その場合は、次に説明する「撮影罪」が問題になります。

⑵ 撮影罪(性的姿態等撮影罪)

令和5年7月13日から施行された「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(性的姿態撮影等処罰法)により、新たに「撮影罪」が定められました。

この法律では、場所の限定がありません。住居内であっても、更衣中や下着姿などの「性的な姿態」を同意なく撮影した場合には、撮影罪に該当する可能性があります。

撮影罪の法定刑

  • 3年以下の拘禁刑(施行前は懲役刑)または300万円以下の罰金
  • 未遂(撮影しようとして失敗した場合)も処罰対象

単眼鏡+スマホで、室内の着替えや下着姿などを実際に撮影していた場合、迷惑防止条例違反に加え、この撮影罪によっても処罰される可能性があります。一方、単にのぞき見をしただけで撮影していない場合には、撮影罪ではなく、迷惑防止条例や住居侵入罪などが問題になります。

撮影罪の詳しい内容や他の類型については、▶ 盗撮をしてしまったら逮捕される?初犯・示談・不起訴の可能性を弁護士が解説もあわせてご覧ください。

⑶ 住居侵入罪・邸宅侵入罪

単眼鏡を使ったドアスコープ盗撮では、戸建て住宅の敷地内や、マンションなどの集合住宅の共用部分に立ち入る行為が伴います。

正当な理由なく、他人の住居や建物、敷地に侵入した場合には、住居侵入罪・邸宅侵入罪が成立する可能性があります。

住居侵入罪・邸宅侵入罪の法定刑

  • 3年以下の懲役または10万円以下の罰金

つまり、単眼鏡を用いたドアスコープ盗撮では、

  • 住居や共用部分への侵入 → 住居侵入罪
  • のぞき見・撮影 → 迷惑防止条例違反・撮影罪

といった形で、複数の罪が重なって問題になることが多いという点に注意が必要です。

3 単眼鏡を用いた盗撮で有罪となったケース

単眼鏡盗撮の裁判例イメージ

実際に、単眼鏡をドアスコープに押し当てて室内を盗撮していた人物が、有罪判決を受けた事案も報道されています。

報道されている事案の概要(要約)

  • マンションの廊下で、複数の部屋の玄関ドアスコープに単眼鏡を押し当てる
  • 室内で着替えている女性の様子などを、スマートフォンで繰り返し撮影
  • 短期間に何度も行われた常習的な行為であった
  • 裁判所は「自宅という最も安心できる場所で被害に遭ったことの重大性」を指摘し、懲役刑(執行猶予付き)の判決

この事案は、撮影罪が施行される前であったため迷惑防止条例違反として処理されていますが、現在であれば撮影罪を含め、より重く評価される可能性も十分考えられます。

4 単眼鏡盗撮の逮捕リスクと自首の検討

逮捕リスクと自首の検討

⑴ 現行犯逮捕と後日逮捕

盗撮事件全般にいえることですが、現行犯逮捕されるケースが多く見られます。廊下で不審な行動をしている様子を住人や管理人に見つかり、そのまま通報されるパターンです。

一方、その場から逃げてしまった場合でも、

  • マンション内の防犯カメラ
  • エレベーター・共用部のカメラ
  • 近隣店舗や駅周辺のカメラ

などから時間をかけて身元を特定され、後日逮捕(通常逮捕)されるケースも少なくありません。

逮捕されるとどうなるか

  • 通常は警察署に連行され、最大3日間身柄拘束
  • その後、勾留請求が認められると、さらに10日〜20日程度拘束が続く可能性
  • その間は家族でも自由に面会できないことが多い

「大したことではない」「謝れば済む」と軽く考えると、後で非常に重い結果を招きかねません。逮捕・勾留の仕組みや釈放に向けた対応については、▶ 勾留期間は最大どれくらいか?勾留阻止、釈放に向けた対応方法も参考になります。

⑵ 自首を検討すべき場面

「現行犯で捕まってはいないが、後日逮捕されるのではないか」と不安に思われている場合、自首を検討することも重要です。

自首のメリット(典型例)

  • 逮捕を回避できる可能性が高まる
  • 起訴・不起訴の判断において、有利な事情として考慮されやすい
  • 実名報道など、社会的なダメージを小さくできる可能性がある

特に、

  • 同じマンションや周辺で何度も繰り返してしまった
  • スマホの中に盗撮画像・動画が残っている
  • 管理会社や警察から連絡が来るのではないかと不安で眠れない

といった場合には、弁護士と相談のうえで自首を行うことが、結果的に最もダメージを抑える選択肢となることも多いです。

自首の具体的な方法や注意点については、▶ 【自首・出頭】のメリットや方法 減刑・逮捕回避もご覧ください。

5 単眼鏡を用いた盗撮後の示談と不起訴の可能性

単眼鏡盗撮後の示談交渉イメージ

⑴ 示談までの流れ

盗撮された被害者が特定されている場合、示談が成立するかどうかが、その後の処分に大きな影響を与えます。

ただし、被害者の連絡先は、加害者本人には通常教えてもらえません。被害者の心理的負担や二次被害のおそれがあるため、示談交渉は原則として弁護士が窓口となります。

示談の一般的な流れ

  1. 弁護士に依頼し、事件の内容や被害状況を整理する
  2. 弁護士を通じて、警察・検察から被害者側の意向を確認
  3. 被害感情や再発防止策等を踏まえ、示談金額・条件を協議
  4. 合意に至れば示談書を作成し、検察官に提出する

被害者が特定できない場合や、被害者側が示談を望まない場合には、贖罪寄付や治療・カウンセリングへの通院など、他の形で反省と再発防止の意思を示していくことになります。

⑵ 単眼鏡盗撮の場合の示談金の目安

示談金の額は、

  • 盗撮の回数や期間(常習性の有無)
  • 撮影された内容(衣服の程度・性的な度合い)
  • 保存・提供・拡散の有無
  • 被害者の精神的ショックの程度

などによって大きく変わりますが、当事務所の経験上、20万円〜50万円程度で示談が成立することが多い印象です。

一方、行為態様が悪質であったり、常習的で被害者が複数いるようなケースでは、より高額になることもあります。その場合には、示談をするかどうかも含め、全体として最も有利な処分につながる方針を弁護士と慎重に検討することが重要です。

⑶ 示談が成立した場合の不起訴の可能性

初犯の盗撮事件で、

  • 被害者との示談が成立している
  • 真摯な反省が見られる
  • 再発防止のための具体的な取り組みがなされている

といった事情がある場合、不起訴処分となり前科を回避できるケースも少なくありません。

前科がある場合や、常習的な行為で起訴されることになっても、示談が成立していることで執行猶予が付され、実刑を避けられる可能性が高まるという意味でも、示談は非常に重要な要素です。

6 まとめ:単眼鏡盗撮は「軽い気持ち」で済まない重大な犯罪

  • 単眼鏡をドアスコープに押し当てると、玄関外から室内の様子をはっきり見ることができてしまう
  • 室内での着替えなどをのぞき見・撮影した場合、迷惑防止条例違反や撮影罪に該当する可能性が高い
  • 住居や集合住宅の共用部分に正当な理由なく立ち入れば、住居侵入罪・邸宅侵入罪も問題となる
  • 現行犯逮捕だけでなく、防犯カメラなどから後日逮捕されるリスクも高い
  • 自首・示談・贖罪寄付・治療などを通じて、逮捕回避や不起訴・前科回避を目指すことができる
  • 自己判断で動く前に、早期に弁護士へ相談することが、ダメージを最小限に抑える近道

7 単眼鏡を用いた盗撮をしてしまった方は当事務所へご相談ください

単眼鏡盗撮でお悩みの方は当事務所へご相談ください

以上のとおり、単眼鏡を用いたドアスコープ盗撮は、複数の犯罪が重なり得る重大な刑事事件です。一方で、早い段階から弁護士が対応することで、逮捕を避けたり、不起訴処分となり前科を付けないようにできる可能性もあります。

当事務所では、盗撮・撮影罪・迷惑防止条例違反などの刑事事件を多数取り扱っており、豊富な経験とノウハウがあります。

初回の相談料は無料です。

電話による面談も可能で、遠方にお住まいの方からのご依頼も承っております。

ご相談は事前予約制です。問い合わせフォームからお問い合わせいただき、面談の予約をお取りください。

当事務所の料金表

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