【内縁関係の財産分与】婚姻届を出していなくても請求できる?判例と実務のポイントを弁護士が解説
【内縁関係の財産分与】婚姻届を出していなくても請求できる?判例と実務のポイントを弁護士が解説

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東京都墨田区、錦糸町駅そばの鈴木淳也総合法律事務所です。 |
はじめに
「婚姻届を出していないけれど、長年一緒に暮らしてきた」
「別れるときに、共同で築いた財産をどうすればよいか分からない」
内縁関係(事実婚)の解消時には、財産分与をめぐるトラブルが多く見られます。
この記事では、内縁関係でも財産分与を請求できるのか、そしてどのような手続きで進めればよいのかを、 判例も交えながら弁護士がわかりやすく解説します。
目次
1.内縁関係とは
内縁関係の定義
「内縁」とは、婚姻届を提出していないが、実質的に夫婦と同じ生活を営んでいる関係をいいます。
法律上の婚姻ではないため戸籍上は未婚のままですが、
- 婚姻の意思(夫婦として生活する意思)
- 実際の共同生活(同居・生計を共にする実態)
がある場合には、法的にも一定の保護を受けることができます。
内縁関係が認められるとどうなるか
内縁関係が認められると、次のような法律上の効果が生じる場合があります。
- 扶養義務(生活費の分担)
- 不法行為に基づく慰謝料請求
- 財産分与請求(条件付きで認められる)
2.内縁関係でも財産分与はできる?
結論: 離別による解消なら可能です。
法律婚の離婚時に適用される「民法768条(財産分与)」の規定は、
内縁関係の離別(別れる場合)にも類推適用されるとされています。
つまり、婚姻届を出していなくても、長期間にわたり夫婦同様の共同生活を送り、 財産形成に協力していた場合には、財産分与を請求できる可能性があります。
3.内縁関係の財産分与が認められた判例
判例1:内縁解消時に財産分与を認めた事例(東京地裁)
男女が10年以上共同生活を営み、生活費や家事を分担しながら共同で資産を形成していた事案で、 裁判所は「実質的に婚姻関係と同様である」として、財産分与を認めました。
(東京地裁昭和53年6月29日判決)
この判決では、共同生活の実態や貢献度が重視され、 夫婦で築いた財産の分配が認められました。
判例2:内縁相手死亡後の財産分与を否定した最高裁判例
一方で、内縁関係の一方が死亡した場合には、財産分与は認められません。
最高裁平成12年3月10日決定では、
「民法768条の財産分与規定は、離婚による解消に適用されるものであり、死亡による解消には類推適用できない」と判示しました。
そのため、死亡によって内縁関係が終了した場合には、 財産分与ではなく、「不当利得返還請求」や「共有物分割請求」など、別の法的手段を検討する必要があります。
4.財産分与の対象と割合
対象となる財産
財産分与の対象になるのは、内縁関係期間中に双方が協力して形成した財産です。
- 共同名義の不動産・預貯金
- 共有の家財
- 一方の名義でも、実質的に共同貢献がある資産
対象外となる財産
- 内縁前からの個人資産
- 相続・贈与で取得した財産
- 個人的使用目的の資産(例:仕事用の機材)
分与割合
原則として、夫婦と同様「2分の1ずつ」が基本とされますが、 実務では貢献度や収入差によって修正されることもあります。
5.内縁関係の財産分与で注意すべき点
① 内縁関係の成立を証明すること
財産分与を請求するには、まず内縁関係が存在していたことを証明する必要があります。
- 住民票の同一世帯
- 公共料金の名義
- 生活費の分担記録
- 写真・SNS・知人証言など
② 話し合いで解決しない場合の手続き
協議で合意できない場合は、家庭裁判所に「財産分与の調停」または「審判」を申し立てます。
内縁関係でも利用できます。
③ 死亡による解消では別手段を検討
死亡による解消では財産分与ができません。
その場合は、貸金請求・共有物分割請求など他の手続きを検討しましょう。
6.弁護士に相談するメリット
内縁関係は婚姻届がないため、証拠の整理と法的主張の立証がとても重要です。
弁護士に相談することで、次のようなサポートを受けられます。
- 証拠の整理・立証方法のアドバイス
- 財産調査の支援
- 相手方との交渉・調停代理
解消を検討している・すでに話が進んでいるという方は、早めの対応をお勧めいたします。
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 内縁関係とは | 婚姻届がなくても夫婦同様の共同生活を営む関係 |
| 財産分与の可否 | 離別による解消では可能(死亡による解消では不可) |
| 判例の傾向 | 長期同居・協力実態がある場合は認められる傾向 |
| 注意点 | 内縁関係の証明が重要・相手の死亡時は別手段を検討 |
7.内縁関係の財産分与でお悩みの方へ
内縁関係の解消時に、財産分与をめぐってトラブルになるケースは少なくありません。
「請求できるのか」「どの範囲まで対象か」などは、ケースによって異なります。
鈴木淳也総合法律事務所では、
不貞・離婚・内縁関係のトラブルを多数取り扱っております。
お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
初回相談料は無料です。
電話、ZOOMによる相談も可能で、遠方にお住まいの方からの依頼も承っております。
ご相談は事前予約制です。問い合わせフォームからお問い合わせいただき、面談の予約をお取りください。
離婚の全体像・費用をまとめて確認したい方へ
コラムでは料金表を載せていないため、費用感や進め方の全体像はトップページをご覧ください。
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