不倫した夫を家から追い出せる?強制退去の壁と「評価額の半分」を現金で受け取る方法

不倫した夫を家から追い出せる?強制退去の壁と「評価額の半分」を現金で受け取る方法
「夫の不倫が発覚した。裏切った夫には家を出て行ってもらい、私と子供で今のマンションに住み続けたい…」
被害者として当然の感情ですが、感情のままに「鍵を変える」「荷物を出す」といった行動に出るのは危険です。
不動産が絡む離婚では、法的な手順を間違えると数百万円単位で損をするだけでなく、最悪の場合、家そのものを失うリスクすらあります。
この記事では、不倫離婚における「追い出し」の法的現実と、不動産価値を正当に評価させて「現金(代償金)」を確実に回収するための戦略を弁護士が解説します。
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東京都墨田区錦糸町駅そばの鈴木淳也総合法律事務所です。 〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1 アルカセントラル14階/TEL:03-6853-6757 不倫・離婚に伴う財産分与(不動産)の解決実績が多数ございます。 |
目次
1.法的な結論:不倫でも「強制退去」は難しい
どれほど相手が悪くても、法律上、即座に夫を家から追い出す(強制退去させる)ことは極めて困難です。その理由は主に以下の2点です。
① 同居の権利と所有権
名義が夫(または共有)である以上、夫にはその家に住む権利があります。不貞行為という「有責性」と、不動産の「所有権」は別の問題として扱われるため、裁判所が一方的に退去を命じるケースは、DV等の生命の危険がない限り稀です。
② 「自力救済」の禁止
「勝手に鍵を交換して閉め出す」といった行為は、日本の法律で禁止されている「自力救済」にあたります。
これを行うと、逆に夫から損害賠償請求をされたり、離婚条件の交渉で不利な立場に追い込まれたりするリスクがあります。
2.【最重要】銀行に内緒で名義変更をしてはいけない
「夫が出て行かないなら、家の名義を私に変えてしまえばいい」と考える方がいますが、住宅ローンが残っている場合、これは致命的なミスになりかねません。
ローンの一括返済を求められるリスク
住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)では、銀行の承諾なく名義変更を行うことを禁止しています。
もし無断で登記を変えると、「期限の利益の喪失」として、残っているローン全額を一括で返済するよう求められる可能性があります。競売のリスクもあるため、自己判断での名義変更は絶対におやめください。
また、妻へのローンの名義変更(免責的債務引受)も、妻自身に十分な安定収入がない限り、銀行の審査を通ることは困難です。
3.「追い出し」よりも確実な「現金回収」へのシフト
無理に追い出しを画策して泥沼化するよりも、「不動産の価値(含み益)」を最大限に評価させ、その半分を「現金」として回収する方が、経済的自立への近道です。
【代償分割(だいしょうぶんかつ)という選択】
夫が「家は渡さない、住み続ける」と主張する場合、弁護士は以下の交渉を行います。
「家を売らないなら、私の持ち分に相当する現金を今すぐ払いなさい」
例えば、不動産の時価が4,000万円、ローン残が2,000万円の場合、実質的価値は2,000万円です。
夫が住むなら、その半分の「1,000万円」をあなたに支払う義務が生じます。これを一括で支払わせることで、新生活の資金を確保できます。
4.評価額で数百万円変わる?「時価」と「固定資産税評価額」の違い
不動産の財産分与において、最も揉める原因となるのが「その家の価値をいくらに設定するか(評価額)」という問題です。実は、不動産の価格には複数の基準があり、どれを採用するかによって計算結果が数百万円単位で変わってしまいます。
相手方(夫)は、あなたに渡す現金を少しでも減らすために、あえて低い金額の基準を持ち出してくることがよくあります。騙されないために、以下の3つの基準の違いを知っておきましょう。
1. 固定資産税評価額(安すぎる基準)
毎年送られてくる納税通知書に記載されている価格です。公的な数字なのでもっともらしく見えますが、これは国が税金をかけるために設定した価格であり、実際に売れる価格(市場価格)の約70%程度に低く抑えられています。
夫が「評価証明書には2,000万円と書いてある」と言ってきても、鵜呑みにしてはいけません。実際には3,000万円近い価値がある可能性があるからです。
2. 路線価(やや安い基準)
相続税の計算などに使われる、道路に面した土地の価格です。これも市場価格の約80%程度と言われており、財産分与の基準としては不十分です。
3. 実勢価格(本来の基準=時価)
「今、市場に出したらいくらで売れるか」という現実的な価格です。私たち弁護士が財産分与の交渉を行う際は、原則としてこの「実勢価格(時価)」を基準にするよう強く主張します。
当事務所にご依頼いただければ、独自のルートや提携業者を通じて客観的な「時価」を算出し、相手方の不当に低い提示額を是正させます。
5.解決事例:追い出しを断念し、高額な現金を受け取ったケース
「ローンがあるから価値ゼロ」という夫の嘘を見抜き、1,000万円を獲得
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【依頼者:30代女性(専業主婦)】 ▼ 受任後、複数の不動産会社へ査定を依頼し、現在の市場価値であれば「売れば2,000万円の手残りが出る」物件であることを証明。 交渉の結果、夫には一括で支払う現金がなかったため、最終的に「マンションを売却して現金を折半する」ことで合意。 |
鈴木 淳也弁護士からのコメント
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相手方は支払いを減らすために「不動産の価値を低く見積もる」傾向があります。特に「ローンがあるから価値がない」という主張は鵜呑みにしてはいけません。 |
6.不倫×不動産トラブルのQ&A 3選
多くの方が疑問に思う点について回答します。
7.「家」の問題で損をしないために

不倫された怒りや、住居への不安を一人で抱え込む必要はありません。
当事務所にご相談いただければ、感情的な対立を避け、法的に最も有利な条件(適正な評価額と現金の確保)で解決できるようサポートいたします。



